日経ビジネスオンライン - NBOインタビュー
全体的に日経ビジネスという特性上、「ネットが形成する新しい民主主義の世界」といったような内容になっているのですが、その中でもいくつか面白い話が聞けます。
自分が気になった部分を以下に抜粋します。
- ネットがこれほど普及することを最初から予想していたのですか?
- 正直にいって全く予想していませんでした。
インターネットの中核技術の開発は当初、米国防総省のプロジェクトで、軍の戦術行動や戦略的通信への応用を想定していたのです。
しかし実際にネットワークを構築していたのは学会や大学の人々でしたから、最初に出てきたのは彼らの考えたアプリケーションでした。
電子メールが登場したのは1971年です。
インターネットが始まる前からその全身のARPANETには電子メールやファイル転送などがありました。
そして1989年にhあご存知の通りティム・バーナーズ=リーがWWWを発明しました。
ですからネットワークの進化に最も大きな影響力を持ったのは、国防総省ではなく一般の市民や消費者だったのです。 - インターネットはこれからどこに向かうとお考えですか?
- ご期待に添えるようなお答えはできません。
ただ、より高速なアクセスが広がり、携帯端末を通じた利用が進むでしょう。
これは日本が良い例です。
また、私たちが使う機器の多くが、家庭でもオフィスでもクルマの中でも、どんどんネットワークで結ばれるものが増えていくでしょう。 - Googleは破壊者と創造者のどちらなのでしょうか?
- もちろん創造者です。
不可能を可能にする方法を発明しているんです。
操業差のラリー・ペイジとサーゲイ・プリンが、ネット上の情報をすべてダウンロードして索引をつけよと考えついたとき、みんなは「正気じゃない」と言いました。
しかし結局、この発想が創造の始まりだったのです。
確かに古いビジネスモデルを壊すことがあるかもしれません。
津波を想像してみてください。
海面が数インチ盛り上がっても誰も気がつきません。
ところが沖合では時速1000マイルで進んでいて、陸に近づくと巨大な波となる。
直撃されるまで破壊力に気づかないのです。
Googleでは、この破壊の性質をできるだけ理解しようとしています。
少なくともどんなものを相手にしているのかを知るためです。
しかし古いビジネルモデルが崩壊しつつあるのは事実です。
インターネットとは異なる経済的な前提に基づいているからです。
また、日経ビジネスの最新号の特集は「グーグルはなぜタダなのか 地球を覆うネット民主主義」ということなので興味のある方はこちらも読まれてみるといいかもしれません。
この日経ビジネスの編集長の井上裕氏と、ラジオNIKKEIの薬師神美穂子キャスターが最新号の注目記事を紹介するPodcastの「編集長の終わらない話2.0」もお勧めです。
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